自由競争を勝ち抜く術を身につけよう! -No.1-
自由競争を勝ち抜くための最も確かな方策は何だと思いますか?
私は、「あなたがそう言うなら…」と、こちらの提案を快く受け入れてくれるお客様=“お得意様 ” を創り続ける事と考えています。
これまで北海道から沖縄まで全国ベースで支援をしてきましたが、年間6千万円以上のガス機器やリフォームの売上をコンスタントにあげている“優秀な営業社員”に時々出会います。その社員たちの共通点は、お客様との心理的な距離を近づける力があり、“数百人のお得意様に支えられている”という事実です。
長くガスの業務に携わりキチンと仕事をしていれば、数十人は自身のお得意様を創る事ができるかも知れませんが、優秀社員は皆、3~5年という短期間で数百人ものお得意様を創っています。
このような優秀社員が自社にいると頼もしい限りです。複数の優秀社員を育成する事ができれば自社も安泰ですね。
では、優秀社員はどうやって多くのお得意様を短期間で創っているのでしょうか…?
本コラムで、3つのパートに分けて 、そのエッセンスをご紹介します!
Part1.訪問機会を最大限に活かす術(その1) /お客様と信頼関係を築く対応方法
最初のパートでは、“訪問機会を活かしたお得意様づくりの方法 ” について取り上げます。ガス機器の不具合の連絡を受け訪問したケースを例に考えてみましょう。
私はこれまで延べ1,000人以上の営業社員へ現場同行指導を行ない、優秀社員から課題の多い社員まで色々な社員を見てきました。
≪お得意様づくりが進まない社員の典型的な対応 ≫
- お客様との関係づくりをせず、黙々と修理作業を行なってしまう
- お客様との関係づくりをせず、不具合への対応もそこそこに買い替えを勧めてしまう
多くの社員がいずれかに該当します。いずれも信頼関係づくり(ラポールの形成)を行なわないために、お客様との心理的な距離が一向に縮まりません。後者の場合は提案が“売り込み” と受け取られ、拒否される事もあります。
では優秀社員はどのような対応をしているのでしょうか?
≪優秀社員の典型的な3つの対応/関係づくり ≫
- 初対面であれば名刺は最初に必ず渡して信用してもらい、世間話しやお客様の不具合の様子を傾聴する事で心理的な距離を縮める
- “参加型コミュニケーション”で、作業をしながらお客様との心理的な距離を縮める
- “プラスワンサービス”で、お客様との心理的な距離を一挙に縮める
●参加型コミュニケーション ・室外機の点検に一緒に立ち会ってもらう、コンロの操作を一緒に行なってもらうなど、普段私達が行なっている作業の一部を、敢えて手伝ってもらうことで、お客様との一体感を生む。 ●プラスワンサービス(期待以上の対応=好感を持ってもらう働きかけ) ・蛇口から水がポタポタ漏れているのを見て応急処置して差し上げたり、玄関やお風呂場の電球がチカチカしているのを進んで交換して差し上げたり等という“ちょっとした親切な行為”。お客さまから“ガス屋さんなのにそんな事まで”という評価を得ることになり、お客様との心理的な距離が一挙に縮まる。 |
このように、優秀社員はまず初対面で信用して戴く行為、作業をしながら信頼して戴ける行為を意識的に行う事で、お得意様づくりへの第一歩を踏み出しています。