自由競争を勝ち抜く術を身につけよう!  -No.2-

前回のコラムでお伝えしたように、訪問機会をお得意様づくりに活かせる優秀社員は、業務を行なう前や行ないながら、お客様と信用・信頼関係をつくる対応を意識的、積極的に行なっています。

お客様宅を訪問した際に 前回記した“優秀社員の典型的な3つの対応”を行なうことができれば、お客様との心理的な距離は十分に縮まり、お得意様づくりに向けた確かな一歩を踏み出す事ができます。

今回のコラムでは更に一歩進めて、こちらからの提案を快く受け入れてもらうための対応方法についてご紹介します!

Part1.訪問機会を最大限に活かす術(その2)/ 提案を快く受け入れてもらうための対応方法

「お客様のところでは決して“売り込み”はしてはいけないが、“提案”はしなければいけないよ」

これは、某優良店の経営者が社員に常々伝えている言葉です。

こちらが商品をご案内した際に、お客様に“売り込み”と受けとられてしまうと、その商品販売が上手くいかなくなるだけでなく、その後のお客様との関係にまで悪い影響が及んでしまいがちです。しかしながら、お客様への“提案” と受けとめてもらえると、商品販売からお得意様への道が繋がってきます。

“売り込み”と“提案”の違いとは何だと思いますか?

お客様との信頼関係の強さによって、どう受けとめられるかの線引きは変わってきますが、私がガス会社、ガスショップの社員の皆さんと現場同行をした際に感じた違いは次の通りです。

  • こちらが買ってもらいたい商品を、お客様の事を考えずに一方的にご案内すると、“売り込み”と受けとられる
  • こちらがお客様の不満を聴いたり要望を引き出したりし、不満の解消や要望に応える商品としてご案内すると“提案”と受けとめてもらえる

優秀な社員は、“売り込み”と感じさせる行為を一切しません。そして、“不満や要望の聞き出し方”や“提案の切り出し方”がとても上手です。

≪優秀社員の典型的な3つの対応/提案 ≫

  • 自分が“気がかりな事”をスマートに尋ね、お客様が不満や要望を話し出すキッカケをつくっている
  • お客様の“気がかりな事”に“傾聴”し、“共感”することで、これまでの不便や不満を強く意識づけている
  • “気がかりな事”を解決するために、“先回り提案”を行ない、見込発見や成約に繋げている

この“気がかりな事”とは、お風呂場が寒そうであったり、床がペコペコしていたりといったお客様がご不便やご不満を感じていそうな事です。

優秀社員はお客様の生活目線に立って住まいを観察するので“気がかりな事 ” に敏感に気づく事ができ、“売り込み”のニオイを感じさせずに率直に尋ねるので、お客様も身構えずにホンネで答えてくれます。

また、お客様が自身の“気がかりな事”を口にされたら、次の“傾聴と共感”や“先回り提案”でスマートに見込発見や成約に繋げています。

●傾聴と共感
・傾聴とは、心を傾けて聴くという事。お客様の“気がかりな事”を心を傾けて聴くことで、お客様からホンネを引き出したり、これまでの不満を思い出していただく事にも繋がります。また、お客様は自身が感じている不満や要望を口に出す事で強く意識するようになり、さらにこちらがその事に共感することで、不満や要望は一層強くなり、こちらからの解決提案を受け入れてくれ易くなります。共感することは、“業者とお客様”の関係から“相談相手”へと昇格する副次効果もあります。

●先回り提案
・お聴きした不満や要望をそのままにせずに、こちらから進んで解決提案を行う事。ここで解決提案を尻込みし てしまう社員が多いですが、優秀社員はみなお客様が抵抗なく提案を受け入れてもらうための切り出し方や提案の仕方を工夫しています。解決提案に興味や関心を示してくれたら、見込客としてホットなうちに商談展開を図ります。

優秀社員のマインドセット(心構え)やお得意様づくりのノウハウ・テクニックの習得を目指した研修カリキュラムは こちらから

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